UPS(無停電電源装置)のネットワーク管理 ~APC UPS管理カード 初期設定( PowerChute の設定の前に)~
東北関東大震災が発生し、「節電」や、「輪番停電」、「計画停電」が話題になっています。
システムを構築する上で、停電をはじめとした電源障害に対応するために利用される機器が「UPS(無停電電源装置)」です。いわゆるバッテリです。
電源障害発生の際、コンピュータシステムへ電源の供給を継続するとともに、安全にシャットダウンするために、管理ソフトと連動して動作する機器です。
我が家にも検証用兼ブレーカが落ちた時の対策として、UPSがあります。
しかし、先日まで故障していました。そこで、中古ではありますが、再度入手し、再設定しましたので、その設定方法などを記述します。
■UPS本体(前面、背面)
”FUJITSU”の表記がありますが、日本ではおそらくシェアNo.1のAPC製のSmart-UPSです。
背面には、オプションの管理用カードをセットするスロットがあります。
■UPS管理カード
UPSにもデフォルトでシリアルポート、最近ではUSBポートを用いて、制御するサーバとを接続できます。しかし、多くの機器を一斉に制御するにはポート数に物理的な制限があります。
なので、ネットワーク経由でシャットダウン信号を発信するNetwork Management Cardを利用することになります。
今回セットするのは、APCのAP9606、Web/SNMP Network Management Card。
かなり古いカードで、ネットワークポートも10BASE-T専用なので、接続するHUBの通信速度対応に注意。
調べておくべき情報は、カードのMACアドレスです。
あとで、設定の際に利用する場合があります。また値を管理しておきましょう。
UPSへセットする際には、UPSの電源を落とし、コンセントも抜き、5分程度待つことが指示されています。
カードのセットは、ねじ2本で簡単に取り付けできます。
通電を開始するとランプが点灯します。
カードにLANケーブルを接続し、LEDが点灯することを確認します。
■IPアドレスの設定
UPSに設定したいIPアドレスと、同じネットワークセグメントに属するPCを用意します。
ネットワーク設定を終えたら、UPSと通信できる状態にして、コマンドプロンプトを開きます。
UPSの管理カードの設定をおこなう、ユーティリティもありますが、arpコマンド、Pingコマンドにて設定が可能です。
まず、自分自身のIPアドレスを確認するために、ipconfigコマンドを実行し、自身のIPアドレスを確認します。また、そのIPアドレスにPingを実行し、応答があることを確認します。
UPS管理カードにIPアドレスを設定するには、カードのMACアドレスと、arpコマンドを利用します。
Windowsの場合、下記のコマンドを実行します。
arp -s <設定したいIPアドレス> <MACアドレス>
arpコマンドを実行しても何の結果も表示されません。
続けて、Pingコマンドを実行します。
ping <設定したIPアドレス> -l 113
※”-l”は、”ハイフンとエル”です。
設定が完了していれば、Pingに対して応答があるはずです。
↓コマンドおよび実行画面は下記を参照。
ここまでの作業で、UPS管理カードのIPアドレスの設定が完了します。
あとは、PowerChute の設定を行えばOKです。
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