私が愛用しているリュックは、スクエアリュックです。
型番「 Columbia(コロンビア)トゥエレブポールストリームスクエアバックパックⅡ」です。

このリュックを選んだのは、まずスクエア型のリュックであることと、トップ部分を全開にしてリュックの内部にアクセス可能な点です。
▼映画館での舞台挨拶取材に適したバッグは?
トップの開口部が大きいこのリュックは、映画館での舞台挨拶取材が多い私には、使い勝手がとても良いのです。
多くの映画館は座席の足元が狭く、座席の左右に人が座ると、荷物の置き場は足もとしかありません。一般的なカメラバッグは、撮影機材にすばやくアクセスするために、バッグを寝かせて、収納した機材すべてを取り出せるようになっています。しかし、多くの機材を運ぶのに適したカメラバッグは、映画館のように狭い場所では、その場で広げることが難しく、撮影までの準備時間が少ない舞台挨拶取材では不便なことが多いと感じます。ローラ付きのバッグやトランクも狭い映画館では不向きなことが多い印象です。また、上映前舞台挨拶の場合、舞台挨拶後に映画の本編が始まるので、迅速に撤収が必要です。迅速な撤収には、とりあえず機材をバッグに詰め込み、忘れ物をせずに速やかにシアターを出ることが重要です。モタモタしていると、映画が始まってしまうので。
また、映画の舞台挨拶取材の多くは、受付を含め、待ち時間が多いです。建物内の階段が待機場所の時は、階段に座って待つことができますが、フラットなロビー等では、座るための椅子もなく、取材をする方々は、折りたたみチェアや足場になる脚立を持ち歩いていることが多いです。そんな時は、ハードケース型の座れるカメラバッグもいいなぁ...と思ったりしていました。
▼無いなら作ろう、「自立型スクエアリュック」!(笑)
さて、スクエアリュックの話に戻すと、このリュックにも欠点があります。というか、他のバッグもそうだと思うのですが、荷物が入っていないと(入っていても)、リュックが自立しないのです。

では、どうやって立たせるか、自立させるのか...。
考え出した答えは、骨。
骨格というか、フレームになるものを入れようと考えました。
ちなみに、欲しかった座れるカメラバッグは、これ。
ケンコー aosta 座れるリュックサック Sanctuary III IS リュック 15L 耐荷重100kg
レインカバー付属 ブラックカモフラージュ AOC-ST3ISRKBKCF
耐荷重100kgは魅力なんですけど、容量15Lは私には小さいんですよねー
▼寸法計測と材料探し
さて、コロンビアのスクエアリュックの内寸を測ると、おおよそ高さ45cm、幅26cm、奥行き15cmの直方体なら収納することができるとわかりました。

材料は、角材、丸棒、板など、いろいろ考え、角材と丸棒を購入しました。そこに補強材として、金属製のT型プレートやコーナーに取り付けるプレートを購入。角材・丸棒の長さや取り付け位置を考えながら製作作業を行いました。
▼測って、カットして、穴をあけて、ねじ止め
最初に行った作業は、丸棒のカット。柱となる丸棒(直径15mm)を高さ43cmで、4本カット。次に、幅、奥行きともに、丸棒の分を引いて、23cmと12cmの丸棒を各2本カットし、コーナープレートにねじ止めしました。先に底面をつくり、次に上部、そして中間部を補強していく考えで作業をすすめました。スクエアリュックを自立するだけでなく、座れるようにするのが目標だったのですが、上部をどうするかは、完全には決めきれてはいませんでした。ぼんやりと板か何かで蓋をして、そこを座面として座れればいいなと考えていました。
そして出来上がったのが、これ。

写真の右側が底面、左側が上部になります。上部には角材を取り付け、角材にはダボ穴をあけて、直径12mmの丸棒を差し込むような構造になっています。
▼フレームをスクエアリュックにセット
完成したフレームをスクエアリュックにセットしてみます。

上記の写真のような感じになりました。上部の座面ですが、板を置くことはやめました。リュックのふた部分が意外と厚みがあるのと、実際にフレームに座ってみて、フレームの上に、体のどの面が接するのかを調べながら、最終的な詰めをおこなっていったのですが、お尻と開いた太ももの裏を分散して支えられればいいことが分かりました。そこから、上部の左右部分は角材。横に通す部品は、その角材にダボ穴をあけ、丸棒(直径12mm)を突っ込む構造にし、さらに補強するため、その丸棒は下に位置する直径15mmの丸棒に対して垂直に補強材をいれる構造になりました。
これで、スクエアリュックは自立するようになり、身長170cm、体重65kg程度の体格の人が座ることが可能な椅子になるリュックができあがりました。
強度の面で正確な値が分からず、体重制限的なものがどれくらいなのか見当がつかないので万人にすすめられるものではありませんが、チャレンジしてみたい方は自己責任で。ご参考まで。
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